中央不動産はどこから来てどこに向かうのか ⑤
前回のブログで、入社してすぐに会社にとってお荷物となってしまった自分について書きました。
それでもなんとか仕事に慣れていく
それでも1月に結婚式を終え、(これも色々あったのですが、書ききれないのでまたの機会に)徐々に仕事らしい仕事もするようになっていきました。
建設会社では、役場に公共工事の入札の関係書類を取りに行ったり、不動産会社ではアパートの案内に行ったり。
そして、その年の秋には宅地建物取引主任者の試験を受けて合格しました。なんの実力、経験も無いのでせめて資格ぐらいは取得しようと、試験勉強では大学受験以来の徹夜もしました。
その後、土木施工管理技士の資格も取得し、村の公共工事(下水道の本管工事)などの現場代理人の仕事も経験しました。
それまでは営業の仕事は社長のみでやっていて、他に営業マンはいなかったので、2年3年とすぎるうちに不動産、住宅建築、公共工事など全ての分野の営業の仕事も任されるようになっていきました。
やる気と増長の勘違いと社長の急逝
社長は人に手取り足取り教えるタイプではなく特に仕事の仕方を教えてはくれなかったのですが、逆にあれこれとやり方に口出しをするタイプでもなかったので、やる気を持って仕事に取り組むことができ、後継者としてこの仕事を続けていこうという腹もだんだん決まってきました。
ただ、自分が将来この仕事を続けていくと思うと、これからの時代に合わせてもっと変えていきたいことが目につくようになりました。
そしてそれが自分の方がもっと上手くやっていくことが出来るという増長した気持ちになっていき、社長に強く訴えたり、時には口論をすることも多くなっていきました。
そして、あまりに関係が悪化してしまい、会社にも家庭にも問題が起こってしまうということで、名古屋に支店を出すという名目で、私たち家族が愛知に帰ろうという案が出されました。
そして、平成14年の年の暮れも迫った日曜日に私が名古屋に住まいを探しに行った帰りに高速を運転していると妻から電話がありました。
電話の妻はパニック状態で「お父さんが死んじゃった!」と。
その日は義母が一日出かけており、夕方に帰ってくると社長は寝室のベットの下で倒れており、慌てて救急車を読んだのですが、すでに脳梗塞で亡くなっていたのです。
全く突然の出来事で、現実感もないままに、通夜、葬儀、告別式、火葬と慌ただしい日々となり、話し合いの上、義母が社長に就任することとなりました。もちろん引越しの予定は取りやめになりました。
何も準備のできていなかった後継者
社長が亡くなり、これからどうするかを親族で話し合った時、義母と妻は会社をやめたいという意見でした。社長がいた時でも色々大変だった建設業、それまで以上に大変になることは目に見えています。
しかし、私はこの仕事を引き継いでいく覚悟を決めていましたし、住宅建築の営業でお客様に末長くお付き合いしますと約束して家を建ててもらっていることもあり、社長が亡くなったのでやめますという気にはとてもなれませんでした。
そこで、自分が専務として現場の責任は持ってやるので、とにかく3年間やらせて欲しいと頼みました。3年やって立ち行かないようであればその時には諦めると。
その期の決算までは社長交代の手続きやら、既存の仕事やらに追われてバタバタとあっという間に過ぎました。
そして、決算を終えて新たな期が始まるにあたり、自分が何一つ経営についてわかっていないことに気づきました。
亡くなった先代に対して色々偉そうなことは行っていましたが、理想論や机上の空論。何を目指して何を基準にして社員のみんなに何を求めて自分が何をするか、何ひとつわかっていませんでした。
「一体この四年間、自分は何をしていたのだろう?」そんなことを考えても後の祭り。先がまったく見えなくなってしまいました。
以前の回に出てきた部長も、もうかなり前に辞めていて、身近に教えを請う相手もなく、本を読んだりセミナーを受けたりして経営の勉強をはじめました。
しばらくそんな日々を過ごしていくうち、ターニングポイントになるような本やセミナーとの出会いもあり、さまよっていた深い霧の中から抜け出したと思いきや、そこにはまた大きな落とし穴が待っていました。
To be continued
〜これまでの連載はこちら〜
中央不動産はどこから来てとこに向かうのか
中央不動産はどこから来てとこに向かうのか 2
中央不動産はどこから来てとこに向かうのか 3
中央不動産はどこから来てとこに向かうのか 4
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1件の返信
[…] 前回のブログで、急に社長が亡くなり、専務として実質自分が会社を回していくために様々な勉強をはじめたと書きました。 […]