神社と地方創生 その3
不動産の仕事をしていて、売却依頼を受け調査に行くと近くの神社に参拝してその地域の氏神様にご挨拶をするようにしています。
”その地で良いご縁を結ぶことができますように”だったり、”商売が上手くいきますように”だったりという祈願もします。
しかし、それだけでなく由緒書や創建の時期、祀られている神様などによって、その地域の成り立ちなどを知ることもできます。
由緒といっても古いことだけがよいというわけではありません。今日参拝させていただいた南箕輪村の南原にある神社の創建は終戦後。
戦後の食糧難を解消するために入植した開拓団の人々が心のよりどころとして昭和23年に創建したということが石碑に刻まれていました。
これまでそこに神社があることを気に留めていませんでした。古い集落ではないのでむしろ神社がそこにあるなどと思いもしませんでした。
しかし、石碑に刻まれていることばから地元の人の思いを感じ、古ければありがたいのではないということを改めて感じました。
日本の神様は海幸彦、山幸彦に代表されるように漁労や狩猟の神様だったり、最高神の天照大神も機織りや稲作をされるなど神々が働きます。
それに対して、海外の神話に出てくる神様が労働する姿はあまり見ることがなく、人間の労働も神からの罰や苦役とされることが多いと言われます。
この神社に祀られる二宮尊徳(金次郎)もまさに働き者の象徴。神様と共に頑張って働こうという開拓団の心のよりどころだったのでしょう。
また、社殿を新築した際には旧社殿を天満神社として遷座したとあります。きっと当時の住民たちが、子供たちに学問を身につけてより良い暮らしをして欲しいと願ったのではないかと思いました。
この地区は戦前まではあたり一面の松林だったところを開墾されて畑になり、その後中央高速道路が近くを通ったことにともないこの数十年で急速に宅地化が進みました。
そんな変遷を見守ってきた地域の神社。日本全国どんな地域にもそんなストーリーがあることと思います。
私も伊勢神宮の参拝ツアーなどの際に神道について教わった吉川禰宜が、日本人が神道の知恵を人生に生かす方法を記した本「いちばん大事な生き方は、伊勢神宮が教えてくれた」を出版されました。
その出版記念として、神道研究家の道幸龍現先生のコラボオンラインセミナーが来年2月27日に開催されます。
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