田舎は本当に文化レベルが低いのか?
都会と田舎のどちらが良いか?という議論をすると、「田舎は文化レベルが低く、様々な文化施設がある都会の方が良い」と言われることがあります。
確かに市町村の美術館や資料館などには、世界的に有名な芸術作品や文化財が収蔵されているわけではなく、図書館の蔵書数も限られます。
しかし、文化に実際触れる機会ということでみた場合はどうでしょう?
私は大学4年間は東京で暮らしていました。映画やコンサートはよく行きましたが、美術館や博物館に行った記憶はほとんどありませんでした。名古屋で働いている時などは時間もなかったので、そんな余裕は皆無でした。
とにかくイベントが豊富なまち
ところが、伊那で暮らすようになってからは、週末などに様々な催しがあり、よく参加しています。
先週末も、仕事の合間にいろんなイベントに参加してきました。
まずは土曜日、信州高遠美術館での開催されている展覧会”UNITY”を柘植伊佐夫さんご本人の解説ガイドによるって見学するツアーに参加。
すでに一度見に行っていたのですが、改めてご本人から、プロたちがどのようにして作品を生み出していくのか、どんな所にエネルギーを注いで仕事をしているのかを聞きながら展示された衣装を見る体験は貴重でした。
日曜日は午前中、市役所の駐車場で伊那青年会議所が開催していた”地域の魅力を再発見!わくわくフェス”をのぞいてきました。
多くの子供連れの家族が、気球に乗ったり高所作業車に乗ったりして、自分たちの暮らす町を上から眺める体験をしていました。
そこから市民体育館に移動して、”全国削ろう会信州伊那大会”を見学してきました。
薄さ数ミクロンという極限まで薄いカンナ屑に削る競技のために全国からプロの大工さん、職人さんや一般の人、学生が集まっていました。
周りに出店している普通では見かけないような道具を売っている刃物屋さんなどにも興味をそそられます。
2日間で述べ8000人以上にものぼる参加者・来場者にあふれていました。私は来客があって参加できなかったのですが、土曜日には伝説の宮大工西岡恒一棟梁の唯一の内弟子であった小川三夫棟梁の講演会もありました。
会場の飲食屋台も、地元のローメン、ソースカツ丼はじめ、ガレット、甘酒、ジンギスカン、地ビールなど知り合いの出店が多く、どれもレベルが高かった。
身近であること、選択肢が少ないこと
東京にいる時と今との違いは何だろうか?なぜあんなに恵まれた環境にいた時には文化に触れることがなかったのか?
一つは、インターネット、SNSで情報を得やすくなったことがあると思います。学生の時は”ぴあ”や発刊当初の”東京ウォーカー”を買って何か面白そうなものがないか探すくらいしか方法がなかったです。
しかし、面白そうな催しを見つけても、「学生が行くようなものじゃないかな?」と分不相応に感じていけなかったり。
それにひきかえ、今の地元での催しは今回もそうですが、主催者や関係者に知り合いがいることがほとんどで、むしろ積極的に行ってみたいと思ったり、参加を誘われたりします。
また、東京ではありとあらゆる機会がありますが、その分「またの機会に」と見送ってしまいがちです。でも、田舎では「この機会を逃したら」と思い参加しようと思います。
文化の質、量ともに間違いなく都会(東京)の方が優っているのは確かです。しかし、市民一人一人が受け取っているものでみた場合はどうでしょうか?
全く勝手な個人的な感覚値ですが、市民一人当たりの文化度というものがあれば、都会よりもよっぽど高かったり、高くなる潜在余地がある田舎がたくさんあると思います。
このまちが、自然環境だけでなく、人が作り出す心の豊かさを感じる生活環境となっていくことを確信しています。
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筆者さんの対象としている田舎(伊那市のこと?)はおそらく文化レベルの低いところじゃないですよ。
この記事の趣旨ではないかもしれませんけど、もっと教養や精神の文化レベルの低い地域(またはコミュニティ)がありますので・・・
コメントありがとうございます。そうですね、伊那市は恵まれている方かもしれません。地域によってもちろん差はあると思いますが、とおりすがりさんのお住まいの地域の文化レベルが低いとお感じなら、ぜひ高まるような取り組みを^_^